「野球肩」投球時の痛みの正体を徹底解説!

こんにちは。
joyplus.枚方鍼灸整骨院の川口です。

皆さん「野球肩」をご存知ですか?
主に、小学校高学年から中学生までの野球部の方が抱える症状の1つです。
投球動作の繰り返しにより、肩に疲労が蓄積し、痛みが出現します。
※成長期の学生さんだけではなく、大人が発症することもあります。


私は中学校3年生の頃、「野球肩」を経験し、野球を十分に行えない辛さを経験しました。
現在野球に取り組んでいる学生さん、これから野球をしようとお考えの学生さんに「野球肩」の原因・改善法を理解してもらい、満足のいく野球人生を歩んでもらいたいと思いこの記事を書かせて頂きました。

野球肩って何?

「野球肩」とは、野球における投球動作の繰り返しにより、肩に痛みを伴う肩関節の障害の総称であり、スポーツ障害の1つです。

肩関節には、関節を包む関節包や筋肉・腱・靭帯が付着しています。これら組織の損傷や骨の損傷など、様々な場所に痛みが出現します。

野球肩の原因

主な原因は、肩の使い過ぎ(オーバーユース)によるものです。
肩関節は、人体で最も可動域の大きい関節です。あらゆる方向へ自由自在に動かせる関節であるが故に、様々な筋肉や靭帯が複雑に組み合わさった繊細な構造をしています。

オーバーユースや間違ったフォームで肩関節に過度のストレスをかけ続けることで、肩関節に付着するインナーマッスル(腱板)や関節唇と呼ばれる軟骨に炎症や損傷をきたし痛みが出現します。

肩関節の柔軟性は関係しますか?

もちろん関係します!特にインナーマッスルの筋力不足・柔軟性の悪さは、肩関節を傷つけやすくしてしまいます。

腱板とは?

腱板とは、肩関節を取り巻く、棘上筋・棘下筋・肩甲下筋・小円筋の4つの筋肉をまとめた総称です。

【棘上筋】

主に肩関節を外転(横に挙げる)するときに働く筋肉です。関節の安定性を高めるためにも働きます。
肩関節の安定性を高めるとともに、肩関節の脱臼を防ぐ機能も有しています。

【棘下筋】

主に肩関節を外旋(後ろに捻る)するときに働く筋肉です。

【小円筋】

主な作用は肩関節の外旋ですが、小さな筋肉の為、わずかな動きにしか関与しません。

【肩甲下筋】

主な作用は肩関節の内旋(前に捻る)です。腱板の中では1番大きな筋肉で関節の安定性を高めるためにも働きます。
棘上筋と同様に、肩関節の脱臼を防ぐ機能を有しています。

発生のメカニズム

投球動作は、ワインドアップ期→コッキング期→加速期→リリース減速期→フォロースルー期の5相に大別されそれぞれの時期において痛みの部位が異なります。

【ワインドアップ期】

ボールがグローブから離れるまでです。特別肩への負担はかかりません。

【コッキング期】

腕は体の後方で、肩の外転・外旋(弓を引くような姿勢)が加わり、肩関節後方の腱板が収縮します。
肩の前面が引っ張られ痛みが出現します。

【加速期】

手からボールが離れるまでを言います。肩の外旋から内旋(腕を前に振り出す動き)へと動きを変化しボールに力が加わり加速します。
腕が前方に移動し肘が急激に伸ばされる為、肘への負担がかかります。

【リリース減速期】

肩の内旋と前腕の回内が加わり腕が体の前に振り出されます。肩後方の筋肉が収縮しつつ伸ばされるという複雑な力が生じ、肩後方の痛みが出現します。

【フォロースルー期】

ボールが手から離れて投球動作が終わるまでです。腕を振りぬくことで肩甲骨の外転が強調され、手指への遠心力が加わり手指の血行障害を引き起こすことがあります。

野球肩の種類

野球肩と言っても、怪我する場所は様々です。頻度の高い怪我をいくつか簡単に紹介していきます。

インピンジメント症候群

最も多いのがインピンジメント症候群です。
肩を使うたびに肩の中を走行する腱板が挟まれ、滑液包(潤滑油)に炎症を起こし痛みを訴えます。
投球動作だけでなくラケット競技などの、腕を振り上げる動作を繰り返すスポーツでも発症します。

肩を挙げていくとき、60〜120°あたりで痛みや引っかかりを感じ、それ以上肩を挙げれなくなります。

滑液包ってなんですか?

滑液包とは組織と組織の間に挟まれた水分で、摩擦力を減らし、スムーズに筋肉が動く為のクッションの役割を果たしています。

腱板損傷

肩の中にある腱板(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋)が肩関節に挟まれて損傷します。肩にある上腕骨頭に付着している腱が骨頭から剥がれたり、破れたりすることがあります。

投球動作の他にも、ラケット競技あるいは肩から落ちるように転倒した際でも損傷する事があります。

痛みで腕が上がらないことも多く、夜痛みで目が覚めることや腕を下ろすときにも痛むというような症状が出現します。

腱板でもどれが一番傷つきやすいんですか?

棘上筋が1番挟まれやすく傷つきやすいです。なので、棘上筋のトレーニングは特に重要です。

上腕骨骨端線離開

成長期の投球障害で投球時や投球後に肩の痛みを訴えます。
子供の骨には、骨を形成する細胞が密集している成長線という軟骨(成長軟骨)があります。

骨に比べると強度が弱く、過度の投球による負荷で損傷し、上腕骨の骨頭に存在する成長軟骨が離開してしまいます。これを上腕骨骨端線離開と言います。

基本的に肩を動かす時に痛みが出現します。

肩甲上神経損傷

棘下筋を支配している肩甲上神経が、投球のフォロースルーのような動作の時に引っ張られたり、圧迫されたりし損傷を起こします。

肩の痛みが肩の後ろ外側に放散します。肩甲骨の山が目立つようになり方全体の疲労感が抜けなくなります。

野球肩の改善法・予防法

野球肩について説明してきましたが、肩関節の筋力や柔軟性、その他体幹のバランスがしっかりすることで野球肩を防ぐことができますし、痛みを軽減していくことが可能な症状です。
いくつかエクササイズを紹介しますので、ぜひお試しください!

棘上筋エクササイズ

投球動作を行う上でインナーマッスルがとても重要になります。特に肩を挙げる動作では棘上筋の力が必ず必要です。棘上筋の筋力・柔軟性を高めることで腱板に与える負担を軽減できます。

立位姿勢からチューブを斜め45°の位置から30°ぐらいまで肩を挙げるようにチューブを引っ張ります。


それ以上挙げてしまうと棘上筋以外の筋肉も働いてしまうので上げ過ぎないように気をつけてください。

チューブが無い場合はどうすればいいですか?

その場合は、500mlのペットボトルを代用してチューブと同じ動きをしてくれれば大丈夫です。」

腱板トレーニング

投球動作には捻る動きが加わります。捻る動きに対する筋力・柔軟性を高めるトレーニングを紹介します。

座位・立位どちらでも構いません。500mlのペットボトルを脇を締めて、肘を90°曲げた位置から肩を内に捻るようにペットボトルを動かします。そのまま外に向かって広げれるところまで肩を捻ります。

こうすることでインナーマッスルである棘下筋・小円筋・肩甲下筋の収縮・牽引を促す事が出来、筋力・柔軟性を高める事が出来ます。

※無理な筋肉の収縮・牽引は逆に筋肉の疲労を蓄積させてしまうので、やり過ぎないように気をつけてください。

肩関節ストレッチ

肩関節の外旋の可動域が低下しているとケガに繋がりやすくなるので、外旋の可動域を高めるストレッチをご紹介します。

まず横向きに寝ころんでもらいます。下側の肩を上に90°挙げそのまま肘も90°曲げます。
上側の手で下側の手の甲を抑えながら肩を内旋させ、肩の後面にストレッチをかけます。
30秒ぐらいかけてじっくり伸ばしてください。

※伸ばし過ぎるとかえって組織を傷つけてしまう可能性があるので、気持ちいい程度の力で行ってください。

野球肩にならないためには日頃のケアが大切

今回、野球肩について説明させて頂きましたが、野球をするうえで怪我はつきものだと思います。野球肩のように色々な場所が傷つき、場合によってはプレーができなくなるという事も少なくはありません。

高校野球を見ていても、怪我で野球ができなくなった選手がたくさんいます。今後、こういった選手が少しでも減らす事が出来たらと思い、今回この記事を書かせて頂きました。今回ご紹介したエクササイズは肩の痛みを防ぐために大切なエクササイズになりますので、皆さん是非お試しください。

最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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