ランニング初心者が陥り易いスネの痛みを柔道整復師が徹底解明!

こんにちは
joyplus.鍼灸整骨院の川口です。
ランニング中や終わった後にスネの周りの痛みを感じたことはありませんか?
あまり聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、それは「シンスプリント」と呼ばれる症状かもしれません。
ランニング初心者に発症することが多く「初心者病」とも呼ばれることがあります。
シンスプリントは適切な治療と運動で改善できる症状です。
この記事では、シンスプリントの原因から治療法、エクササイズまでお話致しますので、皆様最後までお付き合いください。

シンスプリントとは

シンスプリントとは、「脛骨過労性骨膜炎(けいこつかろうせいこつまくえん)」とも呼ばれ、脛骨(スネの骨)にくっついている骨膜がランニングやジャンプ動作で過度に引っ張られ炎症を起こした状態です。ランニングや着地の際に、間違った体の使い方をすることによって引き起ります。

シンスプリントの症状

最初は、運動後に「ジーン」とする痛みを感じるだけですが、次第に運動中も痛みを感じるようになります。
さらに進行すると、歩行中でも痛みを感じ日常生活に支障をきたします。
症状としては、走った時のふくらはぎやスネの痛み、ジャンプ動作時の痛み、スネの内側を押すと痛い、歩くだけでも痛い、このような症状が出ている方はシンスプリントの可能性が高くなります。

1.脛骨の下から1/3くらいの内側に痛みを感じる。
2.脛骨の下方の内側を押すと痛みを感じる。
3.歩行中や安静時にも痛みを感じる。

おおまかにこの3段階でシンスプリントは進行していきます。

安静時に痛みがあるようなときはどうすればいいですか?

その場合は、痛みが響く場所をアイシングして炎症を抑えてあげることをオススメします。一時的に痛みは軽減しますが、治ったわけではないので注意してください。

シンスプリントの原因1 オーバーユース(使い過ぎ)

シンスプリントの直接の原因は、脛骨に繋がる骨膜へ過度の負荷がかかること、つまり「オーバーユース(使い過ぎ)」です。ランニングやジャンプ動作の際に、間違った体の使い方がさらに筋肉への負担を助長させます。
ランニングの量や質などの運動内容が急激に変化することで、特に脛骨に繋がるヒラメ筋(ふくらはぎの筋肉)や長趾屈筋(足の指の筋肉)がランニングやジャンプ動作で繰り返し引っ張られることで炎症が起こり痛みがでます。

ヒラメ筋は、脛骨の後方から始まり踵にかけて付着します。背伸びをするようにつま先を伸ばすときに使われる筋肉です。


長趾屈筋は、脛骨の後方から足裏を通って足の指につく筋肉です。指先を曲げるときに使われます。

※ランニング初心者の方は、足首の柔軟性やふくらはぎの筋肉の筋力不足もあり、疲労が蓄積しやすい為、シンスプリントになるリスクが高くなります。

シンスプリントの原因2 足首の歪み

足首のアライメント不良(歪み)もシンスプリントを引き起こす原因になります。
特に「扁平足・回内足」と呼ばれるアライメントの変化が関係してきます。

「扁平足・回内足」
扁平足は足裏のアーチ(土踏まず)が筋力の低下により落ち込んでしまい平らになった状態をいいます。
扁平足というのは、足首にある「距骨」という骨が内向きに倒れる状態になります。「距骨」は「下腿」と呼ばれる脛骨と腓骨にはまり込む構造をとっており、その為、距骨が内向きに倒れるとスネの骨も内向きに捻れる構造になっています。
このように内向きへの捻れが生じるとヒラメ筋や長趾屈筋が引っ張られ脛骨の付着部に炎症が起き痛みが現れます。
ヒラメ筋と長趾伸筋が引き伸ばされる動きは2つあります。
1つ目は脛骨が前方に倒れると後方の筋肉は引き伸ばされます。2つ目は脛骨が内向きにねじれる動きです。
ヒラメ筋や長趾屈筋は、内側から上外方に走行する筋肉なので、脛骨が内向きに捻じれることで引き伸ばされてしまします。筋肉は引き伸ばされるとそれに耐えるように力が入るので、付着部にはさらに牽引が加わります。

筋肉にはそんな特徴があったんですね。

そうなんです。なのでなんとなく痛いからストレッチをするだけだと、根本的な足の捻じれは取れません。むしろ痛みが強くなる可能性もあるので注意が必要です。

シンスプリントの治療法

シンスプリントは適切な処置を行えば治る症状です。痛みが出た時はまずは運動を中止し安静にすることで痛みは無くなります。
ですが、安静にしているだけだとまた再発する可能性がある為、今回はシンスプリントを改善する為のエクササイズ、予防法をお伝えします。

改善方法① ヒラメ筋

ヒラメ筋ストレッチ
片方の足を前に出しもう片方の足は後ろにつま先を付けた状態でしゃがみます。
前に出した足のスネを前下方に向かって倒して行くと、ヒラメ筋が伸ばされている感覚が確認できます。

この状態で深呼吸をしながら30秒程キープします。
これを3セット行うことで、ヒラメ筋が柔らかくなり足首の可動域が広がる為、骨膜にかかる負担が軽減します。

改善方法②  長趾屈筋

長趾屈筋ストレッチ
イスの上に片足を置き手で足の指先を上に反らします。
指先を反らしたままスネを前方に向かって倒していくように体重をかけます。


倒せるところまで倒したらその位置で30秒程キープします。
3セット程度行ってもらうと、長趾屈筋が柔らかくなり足首の可動域、足の指の可動域が広がり痛みが軽減します。

予防方法

カーフレイズ
特にランニング初心者は筋力不足が原因にもなる為、ふくらはぎの筋肉を鍛えることをオススメします。

両足の間隔を軽くとってもらい、この状態踵を浮かせてつま先立ちをしてください。
この時足首がぐらつく方は壁に手を添えたり、椅子に手を添えて体を安定させてください。

5秒程時間をかけながらゆっくりつま先立ちになりゆっくり足を下ろしてください。
これを10回程行います。そうすることで、ふくらはぎの筋肉が鍛えられシンスプリントになるリスクを軽減することができます。

走り方について

シンスプリントになる方の多くが、よく走る練習をされる方です。では、その走る時にどんなことを意識すればいいのかを簡単に説明します。

走り方その① 骨盤前傾

つま先に体重がかかるように少し骨盤を前傾(前に倒す)にして走ってみてください。後ろから骨盤が押し出されるような感覚をイメージすると良いかと思います。
踵に体重が乗ると,その分足のアーチが下がりふくらはぎの筋肉が伸ばされてしまい収縮しにくくなります。それと、骨に捻じれるストレスが加わりやすくなるので、脛骨骨膜に負担がかかりやすくなります。体重をいかに前方に早く乗せてあげるかが大事になってきます。
これで痛みがなくなるわけではないですが、シンスプリントによる痛みの軽減がはかれますし、再発予防のために何かできることがないかと探している方はこれを意識して頂くと良いと思います。

走り方その② 腕を振る

走る時には、腕をしっかり振ることも重要です。

体の軸をまっすぐに保ち、軽い前傾姿勢を意識してます。これにより体重移動をスムーズに行うことができます。
腕は肘から90度ぐらいを目安に曲げてもらい、肘から後ろへコンパクトに振るように意識すると良いです。肘を体の後ろまで引きすぎると重心が踵に乗りすぎる為、足が前に出にくくなるので注意してください。
また、肩甲骨を背骨に寄せるような感覚で胸周りを少し開くようにすると、あまり力まずスムーズに腕を振ることができます。
しっかり腕を振ることで足が前に出やすくなり、リズムよく走ることができますので、是非お試しください。

足ばかりにとらわれやすいですが、腕の振り方で足の出しやすさが変わるんですね。

右手と左足、左手と右足は連動して動きます。その連動した動きを止めてしますと足に必要のない力みが出てしまいます。そうすると疲労が蓄積しやすくなりますし、怪我もしやすくなるのでお気を付けください。

シンスプリントは正しい治療で治る症状です

今回はシンスプリントについてお話ししてきました。シンスプリントは安静にしていれば治る症状である反面、再発を繰り返しやすい症状です。根本的な原因を見つけた上で治療を行えば再発に悩まされることもなくなります。
ご自身の足のアライメントや走り方を理解し、適切なストレッチやエクササイズ、足りない筋肉のトレーニングを行うことでもっと長い距離を走れることが可能になります。
痛みの原因を取り除くことでパフォーマンスの向上にも繋がりますので、今回ご紹介したエクササイズや走り方を試してみていただけると幸いです。
最後までお付き合いくださりありがとうございます。

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