腰痛症の生活習慣とは?|業界歴30年のベテランセラピストが腰痛症を解説!

 私は30年間接骨院業務に従事してきたjoypuls.鍼灸整骨院の筋肉爺さん(通称きん爺)こと堤です。別にマッチョマンでもなんでもなく、筋肉をこよなく愛し、日々、共に勤務する若いセラピストたちと切磋琢磨しながら「正統派」を目指す中年セラピストです。
ブログを読んで下さる方々に少しでも有益な情報や、世の中に蔓延する間違った情報に対して、EBM(科学的根拠に基づいた医療)を重視した情報を大切にしつつ、独自の見解もお届けできたらと愚考しています。

この記事の結論はこうです。。
皆さんが「腰痛症」の正体を知り、自ら自身の身体を知り、どこにいっても治らなかった腰痛症の正体を理解した上で、自分なりの「腰痛症対策」のヒントを与えることができるよう、最善を尽くします。どうか、最後までお付き合いください!

それでは参りましょう。

腰痛診療ガイドラインからみる色々な腰痛症

腰痛症は、ぎっくり腰と呼ばれている急性腰痛症や慢性腰痛症、さらには加齢などによって腰椎や周囲組織が変形する変形性腰椎症、感染によるものや腫瘍性疾患、骨折などがあり多岐にわたります。最近改訂された腰痛診療ガイドラインからどんな種類の腰痛症があるのか、細かくみてみましょう。

ぎっくり腰以外の腰痛症ってあるんですね!

私が担当している患者さんで腰痛症の方は非常に多いです。
頸部から肩背部の痛みや膝痛の方も臨床の現場ではよくみられますが、腰痛症の方が圧倒的に多いのが現状です。
ある調査では腰痛症の患者さんは全国に約2800万人から3000万人いると報告されています。

国民病の一つといわれる腰痛症も幾つかに分類することができます。少し専門的になりますが……
従来の分類では何かしらの器質的な問題があるもの(椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、脊椎分離すべり症など)と原因がよくわからないものとに分類されていました。
しかも、85%は原因が不明なものや、整形外科で画像診断を受けても「異常なし」と診断された患者さんたちです。

我々柔道整復師はこういった患者さんをよく診させていただいています。
中には「こんなに痛いのに、病院では異常なしと言われてショックです」と訴える患者さんも過去に何人かいました。

腰痛症の経過

急性腰痛症と慢性腰痛症はどちらが自然によくなると思いますか?
そうです。急性腰痛症の方が自然と軽快することが多く経過は概ね良好です。
経験があるかと思いますが、実は慢性腰痛症の方が急性腰痛症に比べて自然と治りにくいそうです。

 後は、心理社会的要因は腰痛を遷延化(長期化)させるようです。
反対に身体的・精神的に健康な生活習慣は、腰痛症の予後に良いという報告もあります。

例えば、日本人を対象とした研究では、勤労者の慢性腰痛症への移行にかかわる危険因子として重量物取り扱いに従事していることや、働きがいが低いこと、身体愁訴が多いことなどが報告されています。

腰痛症と生活習慣

では腰痛症と生活習慣について質問します。普段、予防のために何か気を付けていることはありますでしょうか?

僕は今年50歳。持病の腰痛症に加え、内科的な疾患も抱えていますから気を付けていることは、たくさんありますね。
特に現在は太らないように食事面やできるだけ身体を動かすことを意識しています……
ただし、以前に身体を鍛えようとジョギングやトレーニングをした後、帰宅し玄関で靴を脱いでいる最中ぎっくり腰になったことがトラウマになっております。

体重過多と肥満は腰痛症の危険因子と報告があります。
標準体重の維持が予防に関連すると言われ、飲酒や喫煙なども少なからず発症のリスクや有病率との関連も指摘されています。

また急激な激しい運動は逆効果ですが、日常的に運動をされている方と運動をしていない方を比べると、運動していない方がより腰痛症を発症しやすいようですね。自分の体力や年齢にみあった適度な運動が好ましいと思います。

腰痛症の患者さんが気を付けるべき生活習慣

 どこに行っても治らないと言われた腰痛症の方に、私が言えること。それは自分の腰痛症がどのような種類のものに分類されるのかキチンと病態を把握、認識できているかどうか、医療機関にかかって治療や施術を受けても痛みの変化がない、慢性腰痛症でよくある長時間痛みが続く、四六時中自分の身体に苦しめられているかなど。

見逃してはいけないサイン(redflags)について

1つ目の私からの進言は、我々医療従事者が腰痛症の患者さんを初診で来院された時に、見逃してはいけないサインredflags)があり、腫瘍・感染・骨折などの重篤なもの、神経症状(足のしびれ・脱力など)、安静時痛や胸部痛があるか、発熱があるかなどです。
特に神経症状を伴うものと伴わないものの鑑別は大事だと思います。
これらのサインがあるものは私は早期に近隣の病院をご紹介しています。

我々が初診でよく目にする神経症状を伴う疾患とは

①腰椎椎間板ヘルニア
②脊柱管狭窄症

です。

腰椎椎間板ヘルニアは
背骨と背骨の間にある椎間板というクッション材の役割をしている部分が、トラブルを起こし神経を圧迫てしまいます。座る時間が長い方は、腰椎椎間板ヘルニアになりやすいと言われています。

②脊柱管狭窄症
背骨と背骨の空間が狭くなり、血管や神経を圧迫し、しびれや痛みを起こします。
50代以降の方に多く、老化症状と言えます。

これって整骨院で治療して治るんですか?

これらは、我々整骨院での通院は難しく、患者さんのことを考えると先ずは病院での細やかな問診、診察、有用な画像検査(x線検査やMRI)をオススメしています。

疾患名が判明すれば次の工程としては
①薬物療法
②リハビリテーション(身体機能の改善)
③外科的療法(手術)

大きく分けてこの3点のどれかを受けることになります。

認知行動療法

2つ目の進言は、どこにいっても治らないと言われた腰痛症の患者さんにご紹介したいのは、認知行動療法プログラムという概念です。

 聞きなれないと思いますが、最初にご説明した通り健康的な生活習慣と穏やかでストレスが少ない生活が推奨されている、ということだと思います。認知行動療法のひとつであるマインドフルネス・ストレス低減方法など最近では禅や瞑想などと紐付けて話題になっています。

どこで診てもらっても治らないと言われたのに、果たして本当にそんなことでよくなりますか??

病院をはじめ他の医療機関を受診されても、なかなか思うような成果が得られない患者さんが多数いると思います。


そのような方に、お伝えしたいことがあります。
この十数年、私たちのしらないうちに腰痛症の治療の常識は大きく変わりました。
①痛みの原因とメカニズムを正しく理解すること
②適度に身体を動かすこと。

ガイドラインにもあるように、腰痛症は腰椎から脳にいたるあらゆる部位で様々な病態が関与していると言われています。今まで聞いたこともないようなことに、チャレンジすることも一つの選択肢ではないでしょうか?

腰痛症の生活習慣を知ることが改善の第一歩

皆さん、最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございました。
今回は具体的な治療法や施術には触れず、腰痛症そのものにスポットを当て私なりの解釈でご説明してきました。世間の解釈と違う点もあろうかと思いますが、ご容赦ください。

整骨院で、施術可能な症状には対応致します。
ご不明な点やご質問などあればLINE@やメールでお問い合わせ頂ければ幸いです。

■参考文献
腰痛診療ガイドライン2019(南江堂)、伊藤かよこ「人生を変える幸せの腰痛学校」(プレジデント社)、ロビン・マッケンジー「自分で治せる!腰痛改善マニュアル」(実業之日本社)

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