腰痛が一向に治らない|腰痛でお困りのアナタへ 

皆さん、こんにちは。30年間腰痛症をはじめ、日々患者さんと痛みに向き合い、悪戦苦闘を続けているjoyplus.鍼灸整骨院の“通称きん爺”こと堤です。

(筋肉をこよなく愛する中年セラピストで、きん爺と呼ばれています)

本日のテーマは「色々な治療を受けても悩みが尽きない腰痛症の方」に、一度自身の頭の中にある考え方を整理していただくことです。
                                                             
「医療者と患者さんが特定の臨床状況において 適切な診療の意思決定を行うことを支援する目的で系統的に作成された文章」

である腰痛診療ガイドラインを手に取りながら、国が推進する科学的根拠に基ずく医療(EBM)の観点から腰痛症で悩んでいる方に少しでも正しい情報をお届けし、その症状緩和や改善にお役に立てればと考えています。

国民病と言われる腰痛症の情報は、この世に非常に多く存在します。

最新のエビデンスを含めた客観的信頼性の高い診療情報をはじめ、いちセラピストの個人的な見解やご意見もあろうかと思います。

この情報が氾濫している現代において最も重要なことの一つは、患者さんお一人おひとりが

「ご自身の痛みの原因とメカニズムを理解すること」と「この情報は自分自身にとって重要かそうでないかという鑑別能力」なのです。

   

腰痛診療ガイドライン(2019)からみる腰痛症の治療

腰痛症は、ぎっくり腰と呼ばれている急性腰痛症や慢性腰痛症、さらには加齢などによって腰椎や周囲組織が変形する変形性腰椎症、感染によるものや腫瘍性疾患、骨折などがあり多岐にわたります。

まず確認しなくてはならないのはそれが、内臓や血管、癌(がん)などによるものではないということです。例えば、安静時や就寝時に痛い、治療中にもかかわらず症状緩和がみられず経過とともに悪化する、熱がある時などは激しい痛みでなくとも要注意です。

内臓がらみの腰痛症も存在するなんて?? 体を動かさなくても痛い、夜間に痛い、どんどん悪化する時はすぐに相談します。

腰痛症に薬物療法は有用なのか?

ガイドラインによると、薬物療法は疼痛軽減や機能改善に役に立つとされ、強く推奨されています。

急性腰痛症や坐骨神経痛であればロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症薬が強く推奨され、慢性腰痛症などはセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬や弱オピオイドが弱く推奨(提案)されています。  

※オピオイドとはケシから採取されるアルカロイドや、そこから合成された化合物、また体内に存在する内因性の化合物を指し、鎮痛作用・陶酔作用があります。   

      

腰痛症の治療として物理・装具療法は有用か?

いわゆるリハビリに該当します。

・物理療法(牽引療法)

・超音波療法・経皮的神経電気刺激療法(TENS)

・温熱療法

のそれぞれの効果には今日では意見が分かれるところです。

中には有用なものも存在しますが、高品質な研究は少なく推奨される治療法は限定的であると報告されています。

理論的な話には触れませんが、各治療における報告の中でエビデンスは低いとされ、ガイドラインでは弱く推奨する、となっています。

個人的な意見ですが、整骨院で実施している物理療法だけで言えば、患者さんにとって充分納得していただける効果が得られると愚考しています。

引き続き有用性を検証するための高い研究が必要となってくるのではないでしょうか。

同じく、装具療法(腰椎サポート・コルセット)に関しても同様で、弱く推奨するとなっています。腰椎サポートとは、一般的にコルセットなどの脱着可能な硬性または軟性腰椎固定装具を指します。

主に、筋骨格変形の矯正や脊椎可動性の制限、脊椎の安定化、機械的負荷の軽減効果があり、腰痛症患者さんに一定の効果をもたらすといった報告がある反面

痛み・機能において効果を認めなかったり、復職に関しては腰椎サポートの有効性は一貫しないなど、皮膚病変、胃腸障害、より高い血圧および心拍数、筋肉組織の障害などの有害作用との関連性も合わせて示唆されています。

私が職場で知る限りは、様々なタイプのコルセットがあり、症状に対して的確に選択してあげれば、有害作用はほぼないものと愚考しています

腰痛症に運動療法は有用か?

一方、運動療法についてはどうでしょうか? 

① 慢性腰痛症に対する運動療法については有用である。                                   

② 急性腰痛症および亜急性腰痛症に対しては、エビデンスが不明である。  

つまりは、慢性腰痛症に対して、強く推奨すると報告があります。   

腰痛症予防について

腰痛症予防に、運動療法は有用であり、あるデータによりますと運動している群としていない群とでは、再発頻度・再発回数に差が見られたそうです。

つまりは、治療後の運動プログラムは腰痛症の予防に効果があると記されています。なお、ここでいう運動療法とは、

  • 専門医が患者さんを適切に判断
  • 運動療法の適応を慎重に検討したうえでのプログラムされたもの 

                                                                                                  であり、すべての運動を指すものではありません。

腰痛症の予防に際して、すべての患者さんが運動を希望するわけでなく、運動療法を適切に処方するための医療資源も限られており、医療経済的な面も考慮されるべきではないでしょうか。

妊娠中の腰痛症予防について

妊娠中の運動については、日本産科婦人科学会による産婦人科診療ガイドラインに、妊娠中期の適度な運動が妊婦の腰痛症発症率を低下させると詳細に記されています。

そして、妊娠中期の適度な運動は、妊娠後期の腰痛症・殿部痛・うつ症状の発症を抑える可能性も示唆されているようです。

認知行動療法・職業性腰痛症予防について

では、認知行動療法の腰痛症予防は有用なのでしょうか? ガイドラインによれば、腰痛症に対して、患者教育と心理行動アプローチ(認知行動療法)は弱く推奨されているようです。


患者さんに対して実際に行われている教育の介入方法には 

  • 腰痛学級
  • 小冊子(パンフレット)
  • ビデオプログラム
  • インターネットを介した患者指導                                                                                                                                                                                                                                     

があります。

しかし、わが国の現状において腰痛症の方に対する認知行動療法は,保険適応ではないという問題があります。

医療機関で実施されるところは費用対効果や介入の内容も研究によって異なり、対照群への介入内容(未治療待機、一般的治療など)も統一されておりません。

特に対面式認知行動療法では個々の患者さんに時間を要することから、どうしてもコストが大きくなります。

また、集団式認知行動療法やインターネットを利用した指導ではコスト削減は可能ですが、対面式と同等の効果が得られるかどうかは不確実のようです。

個人的には国内や海外の質の高い研究結果が早期にまとまり、少しでも多くの悩める腰痛症難民の方々に一筋の光となり得るこの素晴らしい可能性を秘めた認知行動療法が普及する日を、心待ちにしています

また、職業性腰痛症の予防には、運動および職業環境の改善(例えるなら、持ち上げ器具の使用や作業場の高さ調整など)が有用であると記されています。

フィットネスクラブでできるエクササイズもあります!

それでは、フィットネスクラブのプログラムで実施されている慢性腰痛症に対するエクササイズの一つをご紹介します。その前に腰痛症に対して推奨される治療と方法をいくつか簡単にご紹介します。

① 筋ストレッチング
② McKenzieエクササイズによる体操療https://konishi-seikei.com/medical-info/mckenzie-method/

③ エアロビクス
④ 手療法
⑤ 神経筋群協調トレーニング(コアトレーニングを含む) 

の順で有効とされているようです。いずれの介入でも、薬物療法や物理療法を併用して安静期間を4日以内に減らす努力をし、早期活動再開をもたらすことで職業復帰や再発予防にもつながります。

このために改善させるべき身体機能として、脊柱柔軟性と体幹筋力が影響するとされています。

  

世界的に活躍するメジャーリーガーも活用!背骨コンディショニングとは?

私はフィットネスクラブ内に併設している鍼灸整骨院で長年勤務しております。

マシンジム・スタジオ・プールがあり、大浴場も完備されており、ご自身の身体について真剣に考えている意識の高い方々が健康維持・増進のために足しげく通われています。

私も健康に携わる治療家の一人ですが、スポーツクラブのスタッフさんやインストラクターの先生方とお話をしていると自分はまだまだ「健康」という概念を深く知らないんだなと痛感します。

個人的にはマシントレーニングやプールも患者さんにはオススメしますが、今回の悩める腰痛症の皆さんにはスタジオレッスンやパーソナルでも受講できる「背骨コンディショニング」という独自メソッドをご紹介させていただきます。

もしも皆さんが医療機関や投薬に頼らず、自ら身体を動かすことで悩みの腰痛症を改善できるとしたら、、、、。

誰かに「治してもらう」から「自分で動かしながら治す」という考え方も私は大切なことだと思います。

身体の不調に悩み続けているそのツライ気持ちを、その同じ思いを共感できる人達と一緒に解消できるのは、運動しかないと言っても過言ではありません。

まずは、医療機関でメンテナスしながら、出来る範囲で運動を初めてみてはいかがでしょうか。背骨コンディショニング・・・背骨の歪みを整え、不調を改善する運動プログラムです。


① ゆるめる ② 矯正する ③ 筋力向上  の3つのメソッドで歪まないカラダづくりを目指します。


こちらのサイトも参考にしてください。https://www.sebone-c.org/seboneconditioning/               最後に ※背骨コンディショニング時に使用する仙骨枕 

ウェーブストレッチもオススメです!!

理想的な姿勢と機能的な動きを追求し、誰でも簡単に
① ほぐす
② 伸ばす
③ 引き締める

が行えるウェーブストレッチ。

中高年者の方からトップアスリートまで広く活用されています。

フィットネスクラブに通う方ならスタジオレッスンでその素晴らしさにハマってしまった経験もあるのでは??

ウェーブストレッチリングを使うことで期待できる効果

  • リフレッシュ
  • カラダを元気にする
  • コンディションを整える
  • 姿勢を整える
  • 柔軟性の向上
  • 体幹を伸ばしながら、鍛えることもできる

どこに行っても腰痛症の悩みが尽きない方へ。運動という素晴らしい一つの解決策を自分自身でつかみ取りましょう。

腰痛症は楽しく、運動しながら、改善できます!!

皆さん、最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございました。

まずは、ご自身の状態を的確に見てもらえる医療機関を受診してみてください。

運動をしても良いと指導された方は、お近くのフィットネスクラブやプールなどで少しずつ適度な運動を始めてみてはいかがでしょうか。

きっと、腰痛症も改善していくと思います。もちろん、運動後のケアは私たちにお任せください!

整骨院で、施術可能な症状には対応致します。
ご不明な点やご質問などあればLINEやメールでお問い合わせ頂ければ幸いです。

■参考文献
腰痛診療ガイドライン2019(南江堂)、内山 靖「エビデンスに基ずく理学療法クイックリファレンス」(医歯薬出版株式会社)、日野秀彦「一生痛みのないカラダをつくる背骨コンディショニング」(日本文芸社)、肥後克宏「あきらめない腰痛」(太田出版)

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