整骨院はどれぐらいのペースがいいの?現役セラピストが詳しくお答えいたします

日頃、様々な痛みや症状でお悩みの方々がいらっしゃいますが、インターネットで調べると色々な情報があるが自分の状態はいったいどうなのか?

どのような原因でどのような治療法があるのか?また、どれぐらいのペースで通院すればいいのか?

今回のブログでは、よく遭遇する疾患をいくつか例に挙げ、その原因や当院での治療法、治療の進め方、通院頻度をご紹介させていただきます。

もう、あの痛みは味わいたくない!ギックリ腰

朝、顔を洗おうと前かがみになった時、下に置いてある荷物を持ち上げようとした時、長時間イスに座っていて立ち上がろうとした時などに突然腰に激痛が!!

そんなつらい症状になられた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

欧米では、このような症状を「魔女の一撃」と言われていて、日本では誰もが一度は耳にしたことがある「ギックリ腰」とはどんな原因なのでしょう。

いったい何が原因?

「ギックリ腰」とは病名ではなく、一般的には「急性腰痛症」と呼ばれています。

突然の激痛でしばらく起き上がれなくなったり、立っていられなくなり横に寝ないと痛みを我慢できないくらいひどい症状の場合や

立っているのは大丈夫だけど前かがみになると激痛が走るなど、症状や痛みの程度も様々です。

痛みの原因も様々で、腰椎と腰椎の間にある
「椎間板」という軟骨の損傷であったり、

「椎間関節」という腰椎と腰椎がつながっている関節や、腰を支えている「筋肉や靭帯」などの損傷、背骨の一番下で基礎となっている仙骨という骨と骨盤を作る腸骨との関節である「仙腸関節」という部分が原因になっているとも言われています。

その他にも、
「腰椎椎間板ヘルニア」「脊椎分離症・すべり症」などが原因になっていたり、時には癌の骨転移や骨粗鬆症による圧迫骨折が原因になっていることもあります。

このような疾患が原因になっている場合は専門医での精密検査をお勧めしますが、
「椎間板」や「椎間関節」「仙腸関節」「筋肉や靭帯」の損傷によるギックリ腰の場合は、数日の安静とコルセットや骨盤ベルトの装着、電気治療や鍼治療を行なうことで症状は改善します。

ギックリ腰はどのくらいの期間で良くなるの?

ギックリ腰になった当日、どうしても痛みが強く起き上がれない、歩いたり車に乗って来院が出来ない場合は、ご自宅で横になって安静にしていて下さい。

1~2日経ち、少し起き上がれるようになればご来院下さい。

来院された時の主な治療法としては、まずは痛みを和らげるための特殊な電気治療器や、鍼による通電治療、患部周囲の筋肉の緊張が強い場合は、軽いマッサージなどを施し、コルセット等で固定をします。

発症から数日~1週間はまずは痛みを和らげることを治療の第一優先とします。

発症から1週間は通院が可能な範囲で、出来るだけ来院してもらうことが早く痛みを和らげることにつながります。

ほとんどの場合、1週間もすると当初の強い鋭い痛みは改善します。

中には1週間でほぼ痛みを感じなくなる方もいらっしゃいますが、多くは鈍い痛みが残ります。

急性期を過ぎて痛みを感じなくなったり、鈍い痛みになってからは積極的に患部の温熱療法や、患部周囲筋の筋緊張を緩和する治療を施していきます。

発症から約2週間でほぼ80%は痛みが軽減します。発症日から1週間~2週間までは1日おきの通院をお勧めします。

痛みが和らいできたら、どうするの?

では、ほぼ痛みがなくなればそれで治療が終了かというと、そうではありません。

発症から2週間が経過してからは、次はまたギックリ腰にならないための予防を目的とした治療に移行していきます。

あの辛い痛みは二度と味わいたくないと思います。

ギックリ腰を繰り返さないために、腰部から骨盤、股関節周りの筋肉の柔軟性や、筋力の左右差、腰椎と骨盤、股関節の動き、使い方、そして姿勢の改善などを目的に治療を施していきます。

ですので、2週間目以降は、1週間に2~4日くらいのペースで通院していただくことがおすすめです。

忙しくて通院ペースを維持できない方は、当院で指導するストレッチやエクササイズをしっかりと自宅で行なっていただきます。

ストレッチやエクササイズの効果は、実施してから約3週間から4週間後に現れますので、発症から1ヶ月半程度で治癒になります。

もちろん治癒した後も、ストレッチやエクササイズは自宅で継続していくことが理想です。

コルセットや骨盤ベルトは、発症から1週間くらいは、横になっている時以外は装着するのが無難かと思います。

1週間目以降は前かがみになる時、重い物を持つ時など腰に負担のかかる姿勢や作業の時は装着して、それ以外では少しずつ外していきましょう。

コルセットをずっと巻いたままにしているとお腹の筋肉が弱ってしまいますので気を付けましょう。

急に首が痛くなる、寝違いについて

「寝違い」とは、朝起きて急に首に痛みを感じて動かなくなってしまい、無理に首を回そうとすると痛みのために出来なくなってしまう症状のことを言います。

一般的には「頸部捻挫」と言われています。

朝起きた時以外にも、後ろを振り返った時や、頭を洗っている時、タオルで髪を拭いている時にも同じような症状になってしまうことがあります。

寝違いの原因は?

原因ははっきりしていませんが、
一時的に首の筋肉が阻血(血液供給が不足した)状態になってしまっているのか、何かしらの原因で一部の筋肉が過緊張状態になっているなどの原因が考えられています。

通常2~3日、長くても1週間くらいで痛みは軽減し、首も回るようになってきます。

しかし中には、「頚椎椎間板ヘルニア」や「頚椎症性神経根症」などの病気が起因していることもあるので要注意です。

当院では、これらの病気が隠れていないか徒手検査や、手のしびれや力が入りにくいなどの神経症状が出現していないかを確認し判断します。

「そのうち良くなるだろう」と我慢をせずに!

寝違えになった方は
「そのうち良くなるだろう」と何もせずに我慢をして1週間くらい経って、あまり症状が改善せず「中々、良くならないので…」と来院される方が多いです。

実はそうではなくて、寝違いになればなるべく早く治療をした方が早く良くなります。

阻血状態や過緊張状態になっている筋肉の緊張をゆっくりと緩和させて、血液の循環を改善することで、首の可動域も改善し、痛みも軽減されます。

また、鍼治療も有効です。

ですので、寝違いの治療はなるべく早く、なるべく続けて通院治療することが早く治るためのポイントです。

早ければ3日程度、だいたい4~5回、1~2週間も通院すればほぼ痛みも可動域も元通りに改善し、日常生活に支障をきたすこともなくなります。

ですので、「そのうち良くなるだろう」と我慢をせずに1日でも早く治療を開始して、継続することで早く治癒します。

寝違いにならないために!

首の筋肉が過緊張になってしまう原因として、首の骨は7個の「頚椎」という小さな骨が積木のようにタテに並んでいます。

その不安定な積木の上に重たくて大きな頭が乗っかっているので、その頭の重さを支えるために頚椎には非常に大きなストレスがかかっています。

その不安定な頚椎で重たい頭の重さを支えているのが首の筋肉なのです。

なので、何もしてない状態でも首には重力が加わり、それを支えるために筋肉が常に働いているため過緊張状態に陥りやすいということが考えられます。

何らかの瞬間に、7個の頚椎が不安定になり、それを支えるために首の筋肉が急激に収縮するために過緊張になることも考えられます。

また、普段の姿勢も影響しており、デスクワークやスマホを見る時間が長く、猫背やスマホ首になっていたり、運動不足で首周りの筋肉が低下していると寝違いになるリスクは高まります。

ですので、寝違いの症状が改善した後は、姿勢の改善。

生活習慣の改善、首周りの筋肉を強くするためのエクササイズを行なうことが必要になってきます。

寝違いの治療は、2週間~1ヶ月ほどの期間を考えてもらえればよいかと思います。

痛みや症状が治まったから良しとするのではなく、再発しないための予防までしっかりと治療していくことが大切です。

変形性膝関節症の進行を防ぐズバリ3つのポイントとは!?

変形性膝関節症の通院ペースをお答えする前に、
進行を防ぐポイントをご紹介いたします。

変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨が摩耗し、それに伴い骨が変形してしまう病気です。

膝関節の軟骨の摩耗や骨の変形は、お薬や注射などでは元に戻ることはないため、いかに摩耗や変形を進行させずに維持していくことが出来るかが重要なポイントになってきます。

そのポイントとは、

  1. 関節の動きを整える
  2. 筋力をアップさせる
  3. 体重を減らす

の3つがポイントになります。では、それぞれのポイントを詳しく説明していきましょう。

軟骨同士の摩擦を減らすには!?

まずはポイント①の
「膝の動きを整える」についてですが、膝関節は立ち座り、歩行、階段の昇り降りなどで、1日に何十回も何百回も曲げ伸ばしを繰り返しています。

その曲げ伸ばしの動きに問題があれば、膝関節の軟骨同士の摩擦が大きくなり、摩耗が進行してしまいます。

例えば太ももの前にある大腿四頭筋という筋肉が硬くなり、柔軟性が低下すると膝蓋骨という膝のお皿の骨の動きが制限されてしまい、膝蓋骨と大腿骨の関節の軟骨の摩擦が大きくなってしまいます。

ですので、大腿四頭筋の柔軟性を改善させるためのストレッチをすることで膝蓋骨の動きを改善し、変形性膝関節症の進行を食い止めることが出来ます。

また、O脚など脚の変形も変形性膝関節症の進行に大きく関与しているため、インソールなどでO脚を進行させないことも膝の動きを整えるために重要です。

その他にも、膝関節自体の「遊び」と言われる関節の微妙な動きが少なくなっていることも多く、その「遊び」という動きを改善させるために膝関節周囲の癒着などを治療していき、膝の動きを整えていくことが大切です。

いくつになっても筋肉はつきます!!

90歳で筋トレに取り組む大村崑さん

「キネヅカ」大村崑インタビュー「90歳でも筋肉は裏切らない!」筋トレで人生が180度好転より引用

ポイント②は
「筋力をアップさせる」ことです。

変形性膝関節症による軟骨の摩耗に大きく関わるのは、立ち座り、歩行、階段の昇り降りで膝の曲げ伸ばしをされている時に常に膝にかかっている「体重」になります。

イスに座ったまま膝の曲げ伸ばしをすることは体重がかかっていないので、関節の軟骨にはそれほどストレスはかかりません。

体重がかかった状態での膝の曲げ伸ばしでは、関節の軟骨に大きなストレスがかかり軟骨同士の摩擦が増加します。

その膝にかかる体重を支えるために筋力が必要であり、筋力が低下した状態だと膝関節が不安定となり、より軟骨同士の摩擦の増加を助長してしまいます。

具体的には、大腿四頭筋、大殿筋、内転筋、腸腰筋、さらには体幹の筋力も重要です。

よく「歩いたら脚の筋力がつくのか?」と聞かれることがありますが、歩くことはとても大切な事ですが、

歩くだけで筋力がアップするわけではありません。やはり、筋力をアップさせるためには、それぞれの筋肉に効率よく負荷をかけるためのエクササイズを行なわなければなりません。

注意点は、先程説明したように体重がかかった状態での膝の曲げ伸ばしは関節の軟骨に大きなストレスがかかるため、まずは体重のかからない状態でのエクササイズから始めましょう。

そして、筋力がアップしていくに従い少しずつ負荷を上げていきましょう。

「体重を減らす」

3つ目のポイントは
「体重を減らす」ことです。

もう、おわかりでしょうが膝の軟骨にとって体重は天敵です。

肥満の方に変形性膝関節症の発症率が高いとされており、体重が1kg増えることで、その約7倍の負荷が膝関節にかかると言われています。

ですので、肥満気味の方は500gでも1kgでも、出来るだけ体重を減らすことが重要です。

体重を減らすためには当然運動が必要なのですが、膝が痛いとあまりウォーキングもお勧めできません。

まずはプールでのウォーキングや水泳などが膝に体重をかけずに中~高強度の運動が可能ですのでお勧めです。

筋力がしっかりとしてきて、膝関節の動きも整い、痛みが改善していくと適度なウォーキングも可能になります。

この3つのポイントを改善させていくことが変形性膝関節症の進行を妨げ、上手に付き合っていくために重要です。

当院での通院ペース

当院ではまずは

ポイント①
「膝の動きを整える」ことを第一優先とし、痛みを緩和する治療を行ないます。

痛みが強かったり、炎症を起こしている、水が貯まっている場合などは安静が必要です。

ですので、当初2週間から1ヶ月は
①「膝関節の動きを整える」ことを目的に1週間に2~3回ペースで通院してもらうのが良いかと思います。

痛みや症状が治まり、膝関節の状態が良くなるに従い、
ポイント②
「筋力をアップさせる」を目的とした治療に移行します。

指導したエクササイズを習得し、ご自身で自宅でしっかりとエクササイズを実践できる方は

1週間に1~2回ペースでよいですが、中々自分では出来ない方は1週間に3~4回ペースで通院してもらい、セラピスト指導の下、エクササイズを実践して頂きます。

ポイント③「体重を減らす」
1日でも早く開始してもらうことが良いですが、まずは運動ではなく食事に気を付けて、無理のない範囲で摂取を制限していくようにしましょう。

運動が可能な状態になれば、当院はスポーツクラブと併設しておりプールもありますので、水中ウォーキングの方法などはご説明が可能ですのでお気軽にセラピストにお聞き下さい。

あなたに合った通院ペースをご提案いたします!

今回は、「ギックリ腰」「寝違い」「変形性膝関節症」の3つの疾患を例に挙げ、その原因と治療法をご紹介しました。

あくまでも一般的な部分を紹介させていただきましたが、一人ひとりの体質や生活習慣、年齢、既往症などにより個人差がありますので、実際にご来院していただければ、一人ひとりの身体の状態に合った治療、施術をさせていただきますので、お近くのjoyplus.鍼灸整骨院にお問い合わせ下さい。

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