~頭痛と肩こりが原因?|自宅でのケア方法~
こんにちは。joyplus.つかしんの山内です。
コロナ禍に入り、在宅勤務が増え慣れない環境でデスクワークを行うことで肩こり・腰痛が増えたといわれています。
「国民生活基礎調査調べ」より肩こりと頭痛が上位5症状に挙げられるほど、国民的なものとなってきています。
ブログのテーマである「肩こりからくる頭痛」に関してですが、
仕事やプライベートで使用するデジタルデバイス(スマホ・パソコンなど)により肩こりや頭痛に影響を及ぼす場合があります。
そこでデジタルデバイスが与える影響で『脳の機能低下』が原因となる「肩こり・頭痛」の影響について、実際の症例を基に紹介させていただきます。
今回は自宅でできる肩こりからくる頭痛のセルフケアをお伝えしますので、最後まで読んでみてください!
肩こりが影響する頭痛について
まずは頭痛の種類と緊張性頭痛の原因について掘り下げて説明していきます。
頭痛といえども痛くなる場所や頻度など、それぞれの生活様式によって様々。。。
頭痛の種類と頭痛に陥ってしまう原因をしっかり理解することで、日常的に頭痛でお悩みの方の原因を改善するヒントになれば幸いです。
あなたの頭痛はどれですか?
まずは頭痛の種類について理解していただこうと思います。
頭痛といっても種類はたくさんあり、危険なものから日常的に起こるものまであるので説明していきます。
【一次性頭痛】
・緊張性頭痛
日常的に発生するもので最も多く、デスクワークによる姿勢の異常やストレス、頭頸部の筋肉などの酷使などによって
頭頚部の筋肉が凝った状態となり発痛物質によって頭痛が生じると考えられています。
一般的な肩こりから頭痛になると言われているのが緊張性頭痛と言われています。
・片頭痛
名前の通り片側に多く発症し三叉神経(さんさしんけい)や脳血管に原因がみられるとする説があります。
肉親に同じような頭痛を持つ方が多いため、遺伝的な要素があると考えられています。
・群発性頭痛
アルコールや硝酸剤(しょうさんざい)などの血管拡張薬によって頭部の血管が拡張することが原因だといわれています。
明確な発症メカニズムは解明されていません。
【二次性頭痛】
・頭部外傷や脳卒中をはじめとした脳血管障害、感染症、薬物の副作用などが原因で起こります。
以下を参考に確認してみてください。
緊張性頭痛の症状
緊張性頭痛は、にぶい痛みが特徴であり我慢できないほどの痛みではないことが多いです。
数時間~数日の頭痛が反復的に起こる場合と、持続的に起こる場合があります。
頭痛の程度に強弱はありますが、頭を締めつけられるような痛みでなかなか引きにくい症状です。
また、肩こり・首のこりを同時に伴い、頸部の筋肉には押すと痛みを感じる圧痛点があり、首が動かしにくくなるのも特徴の一つです。
緊張性頭痛の原因
・身体的なストレスによる緊張型頭痛
無理な姿勢の維持や長時間のデスクワークなどによって頭から肩にかけての筋肉が緊張し血流が悪くなります。
すると疲労物質や発痛物質が筋肉にたまり、これが神経を刺激して痛みを引き起こすと考えられています。
特に、首筋の筋肉が弱い人や背中が丸くなってしまっている人が頭部をしっかりと支えることができずに頭痛を引き起こしやすい傾向があるようです。
精神的なストレスによる緊張型頭痛
身体的なストレスが無くとも、精神的なストレスのみが原因で頭痛を発症するケースもあります。
精神的に緊張した状態が長期間続くと、脳の痛みを調整する部位が機能不全を起こし頭痛を引き起こしてしまうのです。
このような、精神的ストレスを原因とする緊張型頭痛には、生真面目な性格や几帳面さを持った人がかかりやすいと言われています。
そのため身体的ストレスに関しては、
改善できても職場のストレスや家庭のストレスが原因の場合は改善しにくい場合が多く、職場環境や家庭環境を変えていく必要があります。
~身体的なストレスによる緊張性頭痛の自宅でできるセルフケア~
ここでは、デスクワークの姿勢で起こりやすい不良姿勢で起こる頭痛について説明し、自宅でできるセルフケアや
具体的な改善方法について解説していきます。
~ねこ背による首への負担~
一般的にデスクワークや前屈作業等でのねこ背姿勢が続くと、肩甲骨が前方に偏移し、両肩が耳垂線より前方に出てしまいます。
この姿勢が反復的に繰り返されると、頚椎部の弯曲が消失され、いわゆるストレートネック状態になるおそれがあります。
同時に、頭部の前方突出『ヘッドフォワード』と言われる状態になり、ねこ背姿勢より頭痛や後頚部痛の原因となります。
ヒトの頭部の重さは、体重の約1割といわれており50kgの体重である場合の頭部の重さは、約5kgです。
ねこ背は頭部の前方突出を誘発し頚部の背部筋に持続的な負荷が加わり、筋緊張をもたらし背部筋の緊張は、
大後頭神経(だいこうとうしんけい)
を圧迫し頭痛及び後頚部痛を引き起こします。
大後頭神経(だいこうとうしんけい)は上部頚椎からでる末梢神経であり後頭下筋(こうとうかきん)の下を通り、後頭部へ走行します。
後頭部の知覚に関わっており、大後頭神経への刺激は頭痛、及び後頚部痛の原因となります。
~ねこ背と肩こり改善するセルフケア~
筋肉の過緊張の軽減とねこ背を修正するためのセルフケア方法を教えさせって頂きます。
1 ストレッチポールによる胸郭改善ストレッチ
背中にストレッチポールまたは丸めたタオルにのり手の甲を上に向けてゆっくり深呼吸をしていきます。
2 バタフライ(リラクゼーション)
肩こりのほとんどの方が過緊張を起こしている方が多いのでリラックスすることを覚えてもらうエクササイズです。
3 前鋸筋・僧帽筋トレーニング
ねこ背になりやすい方は背中の筋肉も衰えている方が多いのでトレーニングを行う必要があります。
(前鋸筋トレーニング)
(僧帽筋トレーニング 1)
(僧帽筋トレーニング 2)
以上4点は是非実施して頂けたらと思います。
※症状が改善されない、痛みが増すトレーニングやストレッチがある場合は中止して専門の先生のご相談ください。
~視覚と脳機能低下がおよぼす頭痛について~
実は脳機能低下により筋肉が過剰に緊張し、二次的に肩こりや頭痛を引き起こす原因となる事が報告されています。ただ、そのような事を知っておられる方は非常に少ないと思います。
ここからは少しマニアックではありますが、視覚と脳が及ぼす影響とデジタルデバイスの影響について書いていきます。
デジタルデバイスがあたえる影響
世の中は便利になりパソコンやスマホが普及したがその代わりにデジタル画面を凝視することが増えたその代償として
現れているのが東アジアでは近視の方が増えており2050年には世界の50%が近視になるともいわれています。
なぜ近視が増えているかと言うと、デジタルデバイス普及により子どもから大人の屋外活動が減ったことが一番の要因といわれています。
子どもから大人までデスクワークやスマホ一台で外出もせずに遊べたり、調べ物ができる環境により視覚に問題がでています。
視覚の問題とは?
屋外活動が減ったことにより、周辺視野と言われる周りを見る能力が低下してしまい脳の視覚を処理する機能を低下します。
周りを見る能力が落ちると過剰に緊張しやすくなってしまい結果的に肩こりや頭痛になり易くなってしまいます。
学生でも肩こりが増えているのはカバンの重さもあるが周辺視野の能力低下によるもの大きく影響があります。
添付している画像の中心点を見続けてください。
薄くなりませんか?
スマホやパソコンを見続けることで画像のようなことが無意識に行われ周辺視野能力(まわりを見る能力)を低下させてしまい結果的に頭頚部を緊張させてしまい
肩こりや頭痛へ発展させてしまうので過剰なデジタルデバイス使用は余計に症状を悪化させる原因になります。
~当院に来られた実際の症例~
20代女性
日常的に肩こりが辛く酷いときは頭痛にまで発展しまうことがある。
~問診よりわかったこと~
・スマホを長時間見る時間が多い(YoutubeやSNS)
・屋外での活動はほとんどない
・普段からリラックスすることができない
・音などに過敏に反応してしまう
様々な整形外科テストは問題なかったが首から腕への筋肉の過剰な緊張が認められました。
評価の中で視覚の項目を行ったときに輻輳(ふくそう)といわれる動作ができないことが分かりました。
※輻輳(ふくそう)とは寄り目を行うことです。
他の評価もあわせて診させていただきまいたが、脳の機能低下が問題となり周辺視野が狭くなり過緊張を起こしてしまっていることがわかりました。
施術内容としては周辺視野を広げるトレーニングやリラックスのトレーニング、脳を活性させるトレーニングを30分ほど行っただけで輻輳(ふくそう)は改善し、
首から腕への緊張も落ち着きました。
今回のように視覚や脳への問題が過剰な緊張させてしまっている可能性もあります。
【身体を休めよう】
今回は肩こりからくる頭痛について説明させていただきました。
不良姿勢やデジタルデバイスによる影響が筋肉へ過剰な緊張を生んでしまい結果的に頭痛になってしまうことがほとんどです。
そのため、ストレスを減らしリラックスする練習や胸郭のストレッチなどを行うことやデジタルデバイスに触れる時間を減らすことで
肩こりや頭痛を改善することができるかもしれません。
最後は少しマニアックになってしまいましたが、慢性的な肩こりや腰痛でお困りの方は、是非joyplus.つかしんへご相談ください。