スポーツ中に腰がっ!原因と改善法をバレーボールの動作をもとに徹底解説☝
部活でバレーボールをしているんですけど、ちょっと前から腰が痛くなるんです…。
どんな時に痛みを感じますか?
スパイクを打つ時が必ず痛くなります。 あと、サーブを打つときもたまに痛くなります。
部活動以外では、腰に痛みを感じることはありませんか?
それが最近、普通に生活しているときでも痛いときがあって……。
わかりました。 それではいくつか身体を検査していきますね。
…なるほど、あなたの腰痛を引き起こしている要因はおそらく「背中」と「お腹」が関係しているかもしれません!
えっっ?!背中とお腹ですか??(腰が痛いのに、なんでなの…?)
さあ、joy先生はなぜ、患者さんの腰痛の要因が「背中」と「お腹」にあると考えたのでしょうか?
今回は、バレーボールでの「背中」と「お腹」が原因で起こる腰痛についてお話ししていきます。
バレーボールだけでなく、野球やサッカーを愛好している方にもオススメの内容となっています。
大きく分けて
①バレーボールで腰が痛くなる要因を解剖学から徹底解説!
②「背中」からくる腰痛に効果的な簡単エクササイズ
この2つのテーマでご紹介していきます。
最後までお読みいただき、腰痛に悩まされず、スポーツを行いましょう!!
なぜ腰が痛くなる?~バレーボールのスパイクで起こる身体の状態~
先程の問診の中で、患者さんが腰痛を感じていたバレーボールでの「スパイク」動作。
スパイクとは、一般的にバレーボールで相手コートに向けてボールを叩きつけるプレーの事です。
動作としては、助走をつけてジャンプし、空中でボールを叩きつけるというものです。
このスパイク動作でなぜ、腰に痛みを感じるのか?
―それは、身体の「腰椎(ようつい)」という所に過度なストレスが掛かっているため、スパイク動作で痛みを引き起こしているのです。画像3
では、なぜ腰椎に過度な負担が掛かるのか?
―それが今回の重要なキーポイントとなる「背中」が大きく関係しているのです!!
さて、ここまでお読みいただいた皆さんは、「なぜ、腰が痛いのに原因が背中ってどうゆうこと??」とお思いでしょう。。。
では、これからバレーボールのスパイク動作での腰痛に「背中」がどう影響しているのかを徹底解説していく……その前に!
まずは、背中や腰のお話しをするために避けては通れない「脊柱(せきちゅう)」について説明していきましょう。
「背中」と「腰」の関係性~脊柱(せきちゅう)のお話し~
スパイク動作での腰痛を説明する前に、まずは人間の背骨についてお話していきます。
人間の背骨-脊柱(せきちゅう)は、椎骨(ついこつ)と呼ばれる小さな骨が、積み木のように重なって構成されています。
身体の部位ごとに呼び名が違い、頭の下から頸椎(けいつい 7個)、胸椎(きょうつい 12個)、腰椎(ようつい 5個)の順に重なって背骨が構成されています。
当然ですが、腰の部分に相当するのが、「腰椎」。背中の部分に相当するのが「胸椎」となります。
そして、スパイク動作で重要となる脊柱の動きは、「回旋(かいせん)」と「伸展(しんてん)」というものがあります。
回旋(かいせん):身体(この場合は主に上半身)を左右にねじる動きの事です。
伸展(しんてん):身体を後ろに反らす動きの事です。
この2つの動きは、他のスポーツでもあり
例えば
・野球のバッティングや投球動作
・サッカーのシュート動作
等です。
では次に、この「回旋」と「伸展」の動き、腰椎と胸椎ではそれぞれどれくらい動くかをお話ししていきましょう。
回旋と伸展での「胸椎」、「腰椎」それぞれの動き
それでは最初に、身体を反らす動き「伸展」をしたときの胸椎、腰椎のそれぞれの動きを解剖学的に見ていきましょう。
まず、腰椎の伸展角度は約15°。これに対し、胸椎の伸展角度は約20~25°です。
そして、回旋に関しては腰椎が約5°回旋するのに対し、胸椎は約35°も回旋するのです。
これらのことから、スパイク動作の身体の伸展と回旋は、胸椎の動きが重要になってくるのが分かります。
だから胸椎を上手く動かせないと、身体を無理に動かすため、腰椎にストレスが掛かり腰痛を発生させてしまうのです!
―では、なぜこんなに動かせる胸椎を上手く使えないのでしょうか?
その答えは、実は「お腹」にあります☝
では、次に「お腹」~腹圧(ふくあつ)~についてお話ししていきましょう。
「お腹」と「腰」の関係性~腹圧について~
胸椎を上手く使うために必要なものとして、お腹の「腹圧(ふくあつ)」という機能があります。
「腹圧」とは、腹部にかかる圧力のことで、正式には腹腔内圧(ふくくうないあつ)と呼びます。
腹部には、胃や腸などの内臓を納める「腹腔(ふくくう)」という筒状の空間があります。
この空間は、上部は横隔膜(おうかくまく)、下部は骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)、側面を腹横筋(ふくおうきん)や脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)などで構成されています。
これらの筋が収縮すると腹圧が高まります。 腹圧が正常にコントロールできていると、腰の安定性が高くなり、腰椎(ようつい)が過剰に動くことはありません。
また、人の身体はより動かしやすい場所から動かしていく性質があります。
要するに、腹圧がしっかりと働いていると、腰が安定して、胸椎が動かしやすい状態になり、腰痛を引き起こしにくくなるのです!!
つまり、スパイク動作で腰痛を発生させないためには
胸椎の伸展・回旋力UP⤴~腹圧・胸椎エクササイズ~
ここまでの内容で、「腹圧」と「胸椎」がいかに大切かが分かったところで。。。
ここからは「腹圧」と「胸椎」をコントロールするための簡単エクササイズをご紹介していきます。
ご紹介するエクササイズは、反り腰の方や慢性的に腰痛をお持ちの方にも有効なものですので、ぜひ、日常生活の中でルーティーンとして取り入れてみてください!
まず、最初は「腹圧」をコントロールするエクササイズからいきましょう♪
どこでも出来る♬「腹圧」を高めるエクササイズ
それでは「腹圧」を高める、エクササイズをご紹介していきます。
「腹圧」意識するエクササイズ その1
「腹圧」意識するエクササイズ その2
①仰向けに寝た状態で両膝を90°位に立てます。
②脇腹付近の肋骨に両手を添えて、深呼吸をする。
③肋骨が横に膨らむ意識で息を吸っていく。
吐くときは、おへそに向かって肋骨が下がっていくように意識して行う。
④息は、3秒間吸って、吐くときは6秒~8秒かけて最後まで息を吐き切りましょう。
各エクササイズ①~③の一連の動きを1回として、毎日10回を2~3セット行いましょう!!
では、次に胸椎の伸展を改善させるエクササイズをご紹介していきます。
スパイク動作を改善!~胸椎伸展エクササイズ~
次に、スパイク動作に必要な「胸椎」の伸展エクササイズをご紹介していきます。
※このエクササイズは腰が、より反る形になりやすいので、腰に痛みが出た時点で、無理をせずに中止しましょう。
①バスタオルなどを丸めて肩甲骨の少し下辺りに敷き、両膝は90度位に立てて仰向けに寝ます。
②頭の後ろで両手を組み、「腹圧」エクササイズの呼吸を行いながら、頭の上を見るように上を向きながら肘を閉じていきます。
③10~20秒ほど、②の状態をキープしたら肘を開いて目線を天井に戻します。
これを10セット程、繰り返し行いましょう。
※エクササイズ中、背中に詰まったような感覚が出れば、胸椎の伸展が出ています。
※物足りない方はストレッチポールで行ってもOKです。
スパイク動作を改善!~胸椎回旋エクササイズ~
次に、スパイク動作に必要な「胸椎」の回旋エクササイズをご紹介していきます。
①正座した状態で、腕を床につけます。 もう片方の腕は手を頭の後ろに回します。
②①の姿勢から頭の後ろに手を回した方の肘を天井に向けるように身体を回していきます。
※このときに、お尻が動いたり、正座が崩れないように気を付けましょう
③身体が自然と止まる位置で10秒間キープします。これを左右3~5セット行いましょう
おや?と思ったらお気軽にjoyplus.鍼灸整骨院まで
今回は、バレーボールでのスパイク動作での腰痛について、お話ししていきました。
皆さまいかがでしたでしょうか?
最後まで、読んだ頂いた方に少しでもお役に立てて頂ければ幸いです。
バレーボールは、スパイク動作だけでなく、様々な場面で腰に負担の掛かりやすいスポーツです。
また、バレーボール以外の競技をしていて腰痛を抱えている方も今回お話しした、腹圧が上手くコントロールできていない場合が多いので、是非セルフケアを実践してみましょう♪
joyplus.鍼灸整骨院ではマッサージや鍼灸治療、また特殊な電気を用いた施術など様々なアプローチで痛みの改善を目指すとともに、再発しないための運動指導やトレーニングなども行っています。
ケガしにくい身体を作り、joyplus.で手に入れましょう!