これは腱鞘炎?手首の痛みインターセクション症候群を解説します。

こんにちは、joyplus.鍼灸整骨院の中居です。このような症状でお困りでないでしょうか?


☑手首を反らす動作が痛い
☑手首を動かす動作でギシギシとこすれる感じがある
☑手首周辺に腫れがある

上記のような症状がある場合、野球やテニス、大工仕事の方に多くみられるインターセクション症候群(腱交叉症候群)の可能性があります。


インターセクション症候群(腱交叉症候群)・・・親指を動かす筋肉と手首を動かす筋肉が交叉している部分で起こる腱鞘炎

『痛みはなく違和感だけだから』

『時間が経てば自然に治まるのではないか?』と考えていると長い期間休まないといけなくなったり、日常生活に支障がでたりスポーツができなくなる期間が増えてしまうことにも繋がりかねません。

今回はこのようなケースが少なくなるようにインターセクション症候群(腱交叉症候群)の原因と改善方法を書かせて頂きましたので是非最後までご覧ください。

インターセクション症候群(腱交叉症候群)について解明しよう!!

手首の痛みの原因はスポーツの種類や時間、負荷のかけ方等によって様々な違いがあります。


ただ痛め方についても捻挫や手首の酷使による腱の炎症(腱鞘炎)・滑液包炎など様々。


まずはインターセクション症候群(腱交叉症候群)の基礎知識を頭に入れておくことで発症や再発予防にもつながりますので解説していきます。

そもそも腱鞘炎・滑液包炎ってなに?

・腱鞘炎(けんしょうえん)とは


 指に腱鞘といわれる腱の動きを滑らかに動くように支える滑車のような働きをする組織があります。
 その腱鞘の肥厚や硬化により腱と腱鞘がこすれ合い炎症が起きることです。


・滑液包炎(かつえきほうえん)とは


 皮膚、筋肉、腱、靭帯と骨との摩擦の軽減・関節の動きを滑らかにするなどの役割がある滑液という液体があります。

滑液を含んでいる嚢(ふくろ)を滑液包(かつえきほう)といい、その嚢(ふくろ)で炎症が起き痛みや腫脹、圧痛が起きることです。

インターセクション症候群(腱交叉症候群)とは⁉

手首や指を繰り返し反らす動作などで生じる疾患で、痛みやギシギシなどの轢音(れきおん)が主な症状です。


スポーツや手作業などいろいろな原因で起こり得ますが、特に手首を返す動作の多い大工作業やデスクワーク、スポーツでは野球やテニスなどを行っている方に多く発生します。


腱鞘炎の一種でドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)との鑑別が必要となります。

ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)・・・親指と手首をつなぐ腱や腱を覆う腱鞘に炎症が起き痛みや腫れや動作時痛が生じる疾患です。

ドケルバン病は親指側に発症しインターセクション症候群は手首から4~6㎝手前の所に発症します。

テニス肘(外側上顆炎)・・・テニスでボールを打ち返す時や重いものを持つなど手首に負担がかかる動作を行った際に肘の外側に痛みが起こる疾患です。

指を伸ばす筋肉が手首に負担がかかった際に起始部(筋肉が始まる所)で炎症が起き痛みがでます。

※ドケルバン病やテニス肘(外側上顆炎)とインターセクション症候群の違いは、起こる場所が違います。


3つとも腱に炎症が起き痛みが出ますが、インターセクション症候群はギシギシといった轢音(れきおん)を感じることがあります。

インターセクションシンドロームの原因について

手作業やスポーツなどにより指や手首を反らす動作を繰り返しが原因です。


親指を伸ばす・外に開くための筋肉、手首を反らす筋肉の腱同士が手首から4~6㎝手前で交叉している部分において腱同士が擦れ合い、腱鞘炎が発生し痛みや轢音(れきおん)が生じます。


大工仕事やデスクワークなどを職業とされている方やバイクの運転や野球、テニスをされる30代~50代の方に多くみられます。


手首や指を反らす伸ばす筋肉
短母指伸筋
(たんぼししんきん)
・・・親指を伸ばす筋肉

長母指外転筋
(ちょうぼしがいてんきん)
・・・親指を外に開く筋肉
長橈側手根伸筋
(ちょうとうそくしゅこんしんきん)
・・・手首を反らす筋肉
短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん)
・・・手首を反らす筋肉

インターセクションにはどのような治療があるの?

インターセクションシンドロームは腱鞘炎の一種なので、指や手首を使い続けると症状が悪化してしまう可能性があります。


しかし日常で一切使わず生活することは難しく、仕事にも影響が出てしまうことも少なくありません。


ここでは、痛みや違和感を感じた際に我々が行う治療をご紹介させて頂きます。

HV(ハイボルテージ)・MCR(マイクロカレント)

HV(ハイボルテージ)
高電圧の電流を瞬間的に流し、表面だけでなく深部まで到達させて患部の炎症の抑制・痛みの緩和・治癒促進などの効果があります。


身体の深部に到達するため非常に痛みの軽減に即効性があります。※身体の深部まで刺激を加えるには皮膚の抵抗を小さくする必要があります。

HV(ハイボルテージ)は、人が感じられない程の高電圧の電流を流します。

高電圧の電流を瞬間的に流すので痛みを感じずに深部に到達させることができ、刺激感も柔らかいというのがHV(ハイボルテージ)の特徴です。


HV(ハイボルテージ)は主に痛み、浮腫(ふしゅ)を軽減したい時に使用します。

MCR(マイクロカレント)
人間の身体には微弱な電流が流れています。それを生体電流といいます。


MCR(マイクロカレント)は、生体電流と同じようなレベルの微弱な電流を人工的に流します。
痛みの軽減・治癒促進などの効果があります。


極めて微弱な電流のためほとんど刺激がなく運動後の痛みの軽減、疲労回復に効果的です。
MCR(マイクロカレント)は痛みの軽減、組織の修復をしたい時に使用します。

MCR(マイクロカレント)は、電機刺激で筋肉が収縮してほしくない時や電気刺激が苦手な方に使用します。

※MCR(マイクロカレント)は㎂(マイクロアンペア)という極めて弱い電流を使う治療器です。


㎂(マイクロアンペア)は、1A(1アンペア)のわずか100万分の1程度の強さしかなく触ってもほとんど刺激を感じません。

MCR(マイクロカレント)が他の電気療法と異なるのは、電気的な刺激を感じないほど微弱な電流のため神経や筋肉を興奮させないところです。そのため、ケガをした直後やコンディショニングにも使用可能です。

超音波療法 

超音波療法は、温熱効果と非温熱効果の二種類を使用できる治療法になります。

温熱効果・・・組織の温度上昇により伸張性を高め、血流不良による痛みの緩和させる効果があります。

非温熱効果・・・ミクロマッサージといわれる非常に高速で細かい振動を身体の深部まで到達させ、筋肉や関節の緊張の緩和・炎症の軽減などの効果があります。


超音波は、筋肉の緊張の緩和や痛みの軽減をしたい時に使用します。また、損傷した筋肉や腱組織の修復の促進を目的として使用します。

コンビネーション療法 

コンビネーション療法とは、超音波療法と電気療法(HV・MCRなど)を同時に使用する治療法です。
同時に組み合わせることで相乗効果を発揮することができます。


痛みの緩和・微小マッサージによる温熱効果・治癒促進・筋緊張の緩和などが治療効果で、より効果的に治療効果の向上や治療期間の短縮を狙う際に活用します。

インターセクション症候群を自宅でできる簡単セルフケアを紹介

日常生活の中で指や手首を酷使している方や大工仕事やデスクワークなどのお仕事をしている方、趣味でスポーツをしている方は、気づかないうちに指や手首に過剰な負担がかかっています。


そのまま放置していると痛みや炎症が発生し、腫れや轢音(れきおん)などに繋がります。

ただ、普段から自宅でできる簡単ストレッチで十分な予防に繋がげる事が出来ますのでご安心ください。


それでは、紹介していきます!!

そもそもストレッチとは?

ストレッチは大きく分けると静的ストレッチと動的ストレッチの2つに分けることができます。

静的ストレッチ・・・筋肉に蓄積した老廃物を排出する目的があります。


可動域ギリギリまで身体を伸ばすことで血液循環が促進でき、筋肉の柔軟性の獲得もできます。


しかし、運動前などの準備運動で静的ストレッチを用いると必要以上に可動域や柔軟性が向上され筋肉を100%と発揮できなくなる可能性があります。

動的ストレッチ・・・スポーツで使う足や腕、体幹などをいろいろな方向に回すなど動かすことで、関節の可動域を広げると同時に筋肉の柔軟性も獲得する目的があります。


実際にスポーツの動作などを模した動きを取り入れるので心拍数の向上やスポーツにスムーズに入りやすくなることから準備運動に適しているとされています。

ラジオ体操やマエケン体操も動的ストレッチと言われています。

前腕ストレッチ(伸筋群)

目的:血流を促し、筋肉の緊張を緩和する

方法:①肘を伸ばし手のひらを上に向けます。
   ②逆の手で手のひらを上から押さえます。
   ➂10秒3セット行う
※注意する点
 ・痛みのない範囲で行う。
 ・しっかり指と手首を反らす。

前腕ストレッチ(屈筋群) 

目的:血流を促し、筋肉の緊張を緩和する

方法:①肘を伸ばし手のひらを下に向けます。
   ②逆の手で手の甲を上から押さえます。
   ➂10秒3セット行う
※注意する点
 ・痛みのない範囲で行う。
 ・しっかり指と手首を曲げる。

指のストレッチ 

目的:血流を促し、筋肉の緊張を緩和する

方法:①指1本を逆の手のひらにあてます。
   ②手のひらを押すように反らしていきます。
   ➂10秒3セット行う
※注意する点
 ・痛みのない範囲で行う。
 ・反らしすぎないようにする。

お風呂などの隙間時間を使用しインターセクションシンドロームを予防しよう!!

今回はインターセクションシンドロームについて説明してきました。


この症状は指や手首を酷使している方に多く見られるもので、原因は筋肉の柔軟性の低下、使い過ぎなどが挙げられます。


しかし普段からセルフケアを行って頂くことで症状の改善・予防になりますので、まさに今このような症状でお悩みの方は一度試して頂くと改善するかもしれません。

痛みを我慢して放置していると固定や注射など外科的処置をしないといけないほど重症にも繋がる可能性があることを知っておいて頂けたら幸いです。


そして、痛みなどお困りの方を少しでも救えるように我々も治療に取り組んで参ります。

ご不明な点やご質問があればLINE@やメールでお問い合わせ頂ければ、可能な限りお答えさせて頂きます。
どのようなお悩みでも構いませんので、遠慮なくご連絡ください。
長文を最後までお読み頂きありがとうございます。

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