コロナひざとは?今すぐできる改善・予防方法を解説
こんにちは、 joyplus鍼灸整骨院の福永です。 現在までに整形外科、鍼灸整骨院で13年間様々な痛みでお困りの方の施術をさせて頂きました。 現在は膝の痛み専門の整骨院として滋賀県の南草津で施術させていただいております。 今回は2021年5月16日の京都新聞に記載されていた「コロナ膝」についてお話ししたいと思います。
目次
「コロナ膝」ってなに?
新型コロナウィルス感染拡大による外出自粛の長期化により運動量が減り膝の関節が固くなる症状が高齢者だけでなく40〜50代の方にも増えてきており、京都大医学研究科の青山朋樹教授はこのような症状を「コロナ膝」と名付け予防を呼びかけておられます。
「コロナ膝」の現状は?
当院でも2021年と2020年の患者さんを比べると20%程度膝の痛みを訴える方が増えました。ほとんどの方はまずは病院でレントゲンを取られ異常なしと言われ、特にできる処置がない為、歩くよう勧められるのですが、長い距離を歩く事で余計に悪化されてから駆け込んでこられる方が多いで実際にお話しを伺うと、
外出自粛の長期化により以前は通っていたスポーツジムを辞めた。
会社がテレワークになった為、全く外に出なくなり一日中座っている。
子供が学校から早く帰ってくる為、家事の時間が増え自分の運動する時間が取れない。
など様々でした。
しかし、ほぼ全ての方に共通して体を動かす頻度、歩数が以前の半分以下になっていました。さらに痛みを訴える方のおよそ90%は体重増加を自覚されており、しゃがみにくい、立ち上がりにくいなど高齢者の方に見られる関節の固さを自覚されている方もおられました。
「コロナ膝」の悪循環
あなたは今筋力低下、体重増加、関節の固さといった悪循環に陥ってないでしょうか?一度この悪循環にハマってしまうとなかなか自分1人の力で抜け出す事は難しいです。
インターネットで検索してみたりyoutubeで動画を見てみたりしても、情報が多すぎて結局何をしたら良いか分からない方がほとんどかと思います。できる事なら、今すぐにこの負のスパイラルから抜け出したいですよね?
そこで今回は3つの悪循環のうちの1つ「関節の固さ」を作り出す原因と悪循環を断ち切る方法について簡単にご紹介していきます。
膝の構造を理解しよう
膝の痛みの原因を知る前に、膝の構造を理解しましょう。悪循環を断ち切る方法を理解するためにも、必要な部分なので簡単に説明させていただきます。
膝の構造
膝は大腿骨(太ももの骨)、脛骨(スネの骨)、膝蓋骨(膝のお皿)の3つの骨で構成されています。
膝関節には二つの関節が存在します。膝関節と一般的に言われているのは大腿骨(太ももの骨)と脛骨(スネの骨)の間にある大腿脛骨関節です。大腿骨(太ももの骨)と脛骨(スネの骨)の表面には関節軟骨があります。そしてその間には半月板と呼ばれる特別な軟骨が入っていて関節のクッションの役割をしています。この構造のおかげで膝の屈伸運動ができたり脛骨(スネの骨)の回旋運動と呼ばれる膝を捻る動きができるようになっていたり、歩いたり、走ったりする時に体重を受けその重さを分散してくれます。
もう一つ膝蓋大腿関節という膝蓋骨(お皿)と大腿骨(太ももの骨)の間にあり、膝を伸ばす際に使われる筋肉である大腿四頭筋(太ももの表側の筋肉)をスムーズに伝える役割をしています。
どちらの関節も正常な状態であれば関節面も表面は柔らかく滑らかな軟骨で覆われスムーズな動きが可能となっています。これらを包み込む袋を関節包と呼び関節液を出したり吸収したりします。この膝関節の骨の構造は非常に不安定にできている為、周りの靭帯や筋肉にが膝がグラグラしないように支える大きな役割を果たしてくれています。
関節の固さを作り出す原因を知ろう
さて、軽く膝の解剖学をご紹介させていただきましたが、ここからが本題になります。
外出自粛の長期化による影響で体にどのような事が起こっているのでしょうか?
オムロン ヘルスケア株式会社が行った40代~70代の男女1,055人を対象に行った長引く外出自粛にともなう生活の変化や膝の違和感に関する調査によると自粛生活により、昨年と比べて50%が座っている時間が長くなったと答えられ膝に違和感を持っている人も18.3%いることがわかりその理由として「加齢による影響」の他「運動量が減ったから」「座っている時間が増えたから」「外出の機会が減ったから」でした。さらに細かい詳細を知りたい方はオムロンさんのHPを是非読んでみて下さい。
新型コロナウィルスの感染予防に行っていた外出自粛がまさかの膝にくるなんて!と思われた方も多いのではないでしょうか?
関節の柔軟性が低下すると..
運動不足により膝の曲げ伸ばしが減ると、膝の新陳代謝が鈍くなり膝関節が固くなります。曲げ伸ばしをする事で栄養が行き渡っていたのですね。
膝の関節が固くなると膝周囲に痛みが出たり膝を伸ばせ無くなる為、ふくらはぎに負荷がかかる歩き方になり、少しの距離しか歩いてないのにふくらはぎがパンパンになったり吊りやすくなったりしちゃいます。膝に限らず股関節に痛みが出る方もおられます。関節の固さに加えて筋肉も固いとなれば骨をサポートできずに負荷がかかって膝に痛みが出てしまうのですね。そうなってしまうと動くのが嫌になりさらに運動不足になるといった悪循環となってしまいます。
歩き始めに膝に痛みが出る…
膝の痛みを抱える方のほとんどの方が「歩き始め」が痛いと言われます。これは先程の関節の硬さに加え、動かずに座っていたりしている間に血行が滞り、うっ血(静脈の血が流れなくなってたまること)が起こっているからだと考えられています。このうっ血をとってから歩き出すようにすると歩き始めの痛みが出なくなります。方法はとても簡単です。
膝の痛みを緩和せる方法
ここからは、膝の痛みを緩和させる体操を解説していきます。
歩き出す前の足ぶらぶら体操
椅子に座っている状態から立ち上がる前に、座ったままの両足を前後に30秒〜40秒程ぶらぶらさせます。これだけの事ですが、足の先まで血液が通うようになります。足をぶらぶらできない程の高さの椅子の場合は難しいかと思います。低い椅子からの立ち上がり動作は膝への負担も強くなってしまいますので、普段座る椅子の高さも「深く座った時に足がぶらぶらできる高さ」をお勧めします。
膝が痛い方のよくある悩み
ここからは、
膝が痛い方を施術する中でよくある質問について書いています。
歩き方を治すように言われたけど…
膝の痛みを抱えた状態で正しい歩き方をしましょうと言われても中々難しいと思います。よく「大股で歩きなさい」と言われる方もおられますが、膝の痛みがある方は大股で歩くのは避けましょう。膝への衝撃は、厚手の靴下や、踵がしっかりホールドされているようなクッション性が高い靴などを履く事でも和らげる事ができます。
病院や整骨院で治療をうけても治らない…どうすればいいの?
一般的に多く行われているのは、痛みを抑える為の治療であり痛みの原因を治す治療ではありません。痛み止めを飲んだりするとその時は改善するかもしれませんが、原因を治さなければ、痛みが繰り返し起こるだけでなく、膝の痛みは悪化していきます。「年だから仕方ない」「もう旅行は諦めよう」そういった方も多いかと思います。次回より膝の痛みを改善させる簡単セルフケアをご紹介していきます。今まで色んな治療を試されたが改善しなかった方やこれから何から始めたらいいのかわからない方などに是非一度試していただきたい内容となっております。
コロナ膝を克服し、元の生活へ・・
今回は膝の痛みについてお話しさせて頂きました。当院では病院に行き画像検査をしてもらったが骨に異常なく、病名がつかない、だけど膝が痛いといった方などのサポートが可能な施設となっております。
ご不明な点やご質問などあればLINE@やメールでお問い合わせ頂ければ、可能な限りお答えさせて頂きます。
どのようなお悩みでも構いませんので、遠慮なくご連絡ください。
本日は長文を最後までお読み頂き本当にありがとうございます。
参考資料「京都新聞・オムロン ・ひざの痛みをすぐに解消!自分で治すひざ操体法 監修 鹿島田忠史 」